消費税を上げる前に・・・

民主党の代表選まであと10日。まさか小沢さんが立候補するとは思いませんでしたが，国民からの不人気にもかかわらず，案外と首相になってしまうかも知れません。ほとんどの政治家は首相の椅子を目指すものでしょうから。中には伊東正義さんみたいな立派な例外もありますが。。。

小沢さんに関しては，政治資金疑惑を脇に置いても，政策実行に伴う財源確保についての説明が不足しているのが気懸かりです。その点，消費税上げを掲げている菅首相とは対照的ですね。今回のテーマは「消費税を上げる前に財政赤字のために取り組むべきことは何か？」です。いくつか考えてみました。　タバコ税上げ

やっぱり取れるところからは取っちゃおうという安易な話です。上げ幅にもよりますが，値上げに伴う売り上げ減を考慮しても，年間1兆円以上の効果が期待できそうです。国民の健康もトータルで増進されますし，いいんじゃないでしょうか？

　交通違反の厳重取り締まり

数年前，駐車違反の取り締まりを厳重にするという話がありましたが，最近ではすっかり元通りになった気がします。この際，駐車違反に限らず，スピード違反やその他の違反も見逃しをなくすようにしてはどうでしょうか。年間の交通反則金収入は700～800億円だそうで一桁落ちますが，いままでの見逃し分を合算すれば数倍は見込めるかも知れません。交通渋滞の緩和や交通事故の減少も期待できます。

　納税者番号制の早期導入

税金逃れを防ぐことは基本的な対策です。というわけで，すでに具体化に向けて検討が進んでいる納税者番号制の早期導入で，給与所得者以外の徴収率を高めましょう。公権力による個人情報の包括的な把握に反対する意見も少なくないかも知れませんが，税還付とか年金とかの入り払いをすべてネッティングするような仕組みにまで伸ばせれば，利便性の方が勝るのではないかと思います。

　課税優遇法人の見直し

公益法人とか宗教法人は経済活動を目的とした法人ではないという理由でさまざまな課税優遇措置が設けられていますが，中には相当規模のお金儲けを行っている法人も少なくないようです。こうした抜け道のようなやり方は許せないことで，情報開示を強化して，適切に課税すべきです。休眠している宗教法人を買い取るみたいな話もときどき聞かれますが，すべての法人には年次決算を義務づけて役所に報告する必要がありそうですね。


いろいろ書いてきましたが，タバコ税以外はいずれも「不公平のないように取るべきお金をきちんと取る」というだけのことです。下の二つは政治的な困難が伴いそうですが，何とか頑張ってもらいたいです。

書き忘れてましたが，ワタクシは消費税は上げてもいいと思っています。無駄遣いをなくすとか他にやるべきことをやるべきだという考えには同調しますが，事の重大性から並行してやるべきだという意見です。