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「みんなの党」について [政治]

今日も関東地方は大変蒸し暑かったですね。週間天気でも「梅雨明け」はまだまだ先のようで。。。

今日の話題は「みんなの党」です。参議院選挙を控えて,みんなの党がなぜ人気があるかについて関心を持ちました。みんなの党の目玉政策は,いまサイトでみてみたら,「国家公務員10万人削減」「国会議員300人以上削減」「名目成長4%以上で10年後に所得5割増」「地域主権・道州制」といったところでしょうか。積極的な「小さな政府」志向であることは間違いないようですね。

確かに,「小さな政府」になれば国家公務員の数も減らせるし,民間活力の活用によって経済活性化も期待できるという発想です。また,地方政府にできることはなるべく任せて,地方ニーズに合った税金の使い方をしようというのも同じです。このあたり首尾一貫していて,渡辺代表の演説(サイトにあった)も歯切れがいいですねえ。

「小さな政府」「大きな政府」というのは世界的にも重要な争点ですよね。二大政党制のアメリカでは共和党が前者,民主党が後者というのは基本的なステイタスであり,最近二大政党制が脅かされているイギリスも保守党が前者,労働党が後者です。福祉重視を謳った有名な「ゆりかごから墓場まで」はかつての労働党のスローガンです。二大政党制が最近定着した日本でも自民党が前者,民主党が後者ということでしょうか。

しかし,戦後から高度経済成長期を経て長らく政権を担った自民党は,国家のグランドデザインを官僚に担わせてきた面が大きく,当時はそれが経済成長に大きく貢献してきたということでしょう。もちろん,社会の教科書にもあるとおり,公害や自然環境の破壊,都市部の居住環境悪化といったマイナス面も広がったということで,手放しの評価はできないんだとは思いますが。。。

現在は戦後からの復興期ではもちろんないため,官僚が民間よりも国家のグランドデザインを今日的に正しく描けるとはいえないかも知れません。当時に比べれば状況は間違いなく複雑になっているはずですし,こうした複雑さは経済のグローバル化に起因する面が大きいため,身分の保証された公務員がグローバル経済で民間以上にうまく立ち回れることはおそらくないでしょう。こう考えると,みんなの党の政策は支持できます。ただし,単なる鬱憤ばらし的な官僚叩きでないことをもっと丁寧に説明する方がいいでしょうし,(元)官僚という資源をうまく民間に活用していくこともセットで考える方がいいのかなという気もします。

でも,その他の政策は何だかなあと思います。国会議員削るのは選挙受けはするんでしょうが,減らせばいいってもんでもないでしょうし。。。同じ話ですが,国家公務員に話を戻せば,国民がサービス低下に困らないようなスケジュールで行うことを説明してもらいたい気もします。天下国家を考える立派な人々が目の前の雑事にとらわれるような事態は避けるべきです。

なお,「名目成長4%以上で10年後に所得5割増」は政策とはいえず,目標とか願いとかのレベルです。こんなものはまったく信用できません。「小さな政府」で民間に活力が生まれるとでも言いたいんでしょうが,消費税を上げなくて済むことの説明になっていません。財政再建を語らずに耳障りのいい話で乗り切れれば誰も苦労しません。今回の選挙はここが最大の争点のはずです。「増税の前にやるべきことがある!!」と主張するのは結構ですが,このあたり具体的に語ってほしいと思います。

長くなってすみません。。。7/11はどうしようかな。。。
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