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細川捕手は西岡打者に故意にぶつけたのか [理数系思いつき]

ずいぶん更新が滞ってしまいましたが,その間に巨人は日本シリーズ進出を逃し,巨人に勝って進出した阪神はソフトバンクに敗れてしまいました。

さて,最終戦である第五戦は阪神・西岡打者の守備妨害で幕切れとなったわけですが,ネットでは西岡選手の守備妨害を非難する声が多いようですが,その一方でソフトバンク・細川捕手が西岡打者に故意にぶつけて守備妨害を勝ち取ったのではないかとの憶測があるようです。

ワタクシは,細川捕手が故意にぶつけたということはありえないと考えていますので,今日はこの話題を。〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜

YouTubeには早速検証動画が複数載っていますが,一つだけご紹介しておきます。



はじめに大事なことは,この第五戦はかなり盛り上がる展開だったということです。守備妨害云々で試合の全体像を見失ってはいけません。すなわち,一点差を追う阪神は9回に一死満塁のチャンスを作り,打席には西岡が入ります。サファテ投手の制球には不安があり,カウント3ボール1ストライクでは押し出し同点の可能性もありました。結果は西岡がいい当たりの一塁ゴロ,明石一塁手が捕って本塁に送球,細川捕手が本塁を踏んでフォースアウト,その後一塁に送球したところ,打者走者の西岡の左手に当たったために一塁手が捕球を失敗,これが守備妨害で打者アウトと判定されたわけです。

本記事の本題ではありませんが,一応西岡選手の守備妨害について確認しておくと,

スクリーンショット 2014-11-02 13.54.00.png

を見る限り,球が当たった瞬間には西岡選手は右足だけがスリーフットラインにかかっており,体の半分以上はフェアゾーンにありました。これでは守備妨害は免れませんね。

さて本題ですが,ワタクシが細川捕手だったら西岡選手にわざとぶつけようとは絶対に思いません。当たり前のことですが,西岡選手がどういう軌道を走るかは細川捕手には予言できないはずです。ワタクシが細川捕手だったらこう考えます。

「西岡選手が守備妨害を行わないと仮定して送球しよう。守備妨害がなければ一塁手が捕球できるのでアウトが取れるし,守備妨害があれば一塁手が捕球できるかどうかによらずアウトが取れる。いずれにしても西岡選手の走塁は気にする必要がない」

いかがでしょうか。細川捕手の立場に立てば,故意にぶつけるなどというリスクの高い選択を行うはずがなく,西岡選手が勝手にぶつかりに来るかも知れないが,そんなことは気にせず通常通りのプレイを行えばよいだけです。おそらくは一塁手も同じ気持ちであり,西岡選手を無理に避けようとせずにグラブを構えたのではないでしょうか。

結論としては,西岡選手がいい当たりの一塁ゴロを打った瞬間に試合は実質的に終わっていたのであり,西岡選手が一人相撲をとって試合を汚しただけのことです(大した汚れではありませんが)。西岡選手に惑わされなかったソフトバンク守備陣は素晴らしいし,白井球審の判断も素晴らしかった。おしまい。

・・・と言いたいところでしたが,一つだけ引っかかったことがあります。それは,白井球審のコメントに「左打者なのに最初からファウルラインの内側(フィールド内)を走っていた。両足とも完全にラインの内側で、明らかに妨害の意図がみえた」という内容があったことです。

http://www.asahi.com/articles/ASGBZ7H6BGBZUTQP036.html

ワタクシは野球のこういうところが不合理で嫌いです。西岡選手に「守備妨害の故意」があったかどうかで判定が決まってはいけません。審判員は選手の西岡選手の心の中を読み取る能力などありません。法律と同じように,野球規則で「守備妨害の故意または過失」としておけば,西岡選手の心の中まで斟酌する必要がなくなりますね。おしまい。
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