SSブログ

ギリシャ問題と生存権について(後編) [政治]

http://himakou.blog.so-net.ne.jp/2015-07-12-2 からの続き

(助手)確かに,資本主義において国民の財線を一律にするのでは社会主義と言われかねませんね。ではどうしましょうか。

(博士)すでに国家による保護が必要な国民についてはある程度捕捉可能じゃろう。問題は金持ち層に対してどういう負担を求めるかじゃが,所得税の累進課税と固定資産税の増額を組み合わせるくらいかのう。

(助手)金持ち層が国外逃亡しなければいいんですが。

(博士)そこら辺はいろいろやりようがあろう。いずれにしても,金を貸す段階で返済能力を考慮するのは基本じゃ。

(助手)ところで博士,IMFが金を貸さなくてもロシアが金を貸すと言ってくるのではないでしょうか。スクリーンショット 2015-07-20 17.24.23.png
(博士)確かに上の地図をみると,ロシアにとってはギリシャは地中海を制圧できる地政学優位性がありそうじゃのう。しかし,苦労して奪い取ったウクライナのクリミア共和国に比べれば,高すぎる買い物なのではないか。

(助手)宗教的な共通点があるという話は?

(博士)キリスト教の教派のうちの正教のことじゃな。しかし,ギリシャと違ってロシアにおいては正教は国教としては認められておらず,クリミア共和国ほどのシンパシーはなさそうじゃ。しかも,いまのロシアには西側諸国を敵に回してギリシャを力づくで奪い取るほどの財力がない。

(助手)確かに,原油安とルーブル安はロシアにとってかなりのダメージでしょうね。

(博士)しかも,ギリシャの借金踏み倒し癖は「筋金入り」なので,ロシアも躊躇せざるを得まい。

(助手)そうこうしているうちに,EUがギリシャ支援でまとまったようです。

(博士)いや,2015/07/17にユーロ圏財務相が第3次ギリシャ支援の交渉開始を決定したとの報道はあったが,あくまで交渉開始の段階じゃ。第一,ドイツは債務減免には否定的じゃ。まだまだ先は長いと考えておくべきじゃ。

(助手)生存権の観点からは一定程度の債務減免が合理的だというのが私たちの今回の結論ですが,今後の動向を見守っていきたいと思います。

おしまい。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。